うちの犬、クサい!
あくびをしたり、舐められたりすると最近なんだかとってもクサイ!
今回はそんな犬の口臭にクローズアップ。犬は3歳に達するまでの間にかなりの割合で歯周病にかかる子が多いと言われています。口臭の原因である歯周病を放っておくと歯が抜け落ちてしまう事はもちろん、菌が血液を巡って腎臓や肝臓などの臓器を侵し、肝炎や腎炎なのどの病気の原因にもなります。
今ついてしまっている重度の歯石は病院で除去するしかありませんが、飼い主であるあなたの日頃のお手入れで歯垢を除去し歯周病を予防してあげる事で口臭も予防出来ます。
そこで、犬の口臭を予防する5つのポイントをご紹介します!
ポイント①
歯磨き ~当然食べたら歯を磨く!~
人間同様、犬もご飯を食べたら歯磨きをする事で口の中の細菌が繁殖するのを防ぐ事が出来ます。しかし、成犬になってからいきなり口の中を触らせてもらう事はかなり困難・・・
いきなり口の中をいじられた事がトラウマで、その後何もさせてくれなくなる事もあります。そんな事が無い様に子犬の頃から遊びの一環で口の中を触らせてもらう訓練をする事も大事です。
人間同様と言っても、食事のたびに歯磨きというのは間違いというのは知っていますか?犬の場合は1日1回の歯磨きで十分。犬の歯肉は人間より弱いので、食事の度に磨いていたらダメージを与えてしまいますので1日1回やさしく磨いてあげましょう。
そもそも犬の口の中はアルカリ性なので、虫歯菌は非常に繁殖しにくい環境にあると言えます。犬のオーラルケアは「歯石がつかないようにする」ことが一番の目的なのです。
ポイント②
歯ブラシの選び方と正しい磨き方~歯磨きは楽しい!~
犬の歯は小さいので、子供用の小さい歯ブラシも良いのですが犬用の360度ブラシが付いたタイプもお勧めです。
歯を磨いてあげる際には人間用の歯磨き粉には発泡剤やフッ素が含まれるので使用しない事!犬用の歯磨き粉もありますが水をつけて磨いてあげるだけでもOKです。
いきなり歯ブラシを見せても嫌がる犬も少なくないので、そんな時にはまずは、ガーゼを人差し指の根本からしっかり巻き付け、ガーゼを水で湿らせるか犬用の歯磨き粉、マウススプレーなどをつけ歯茎を傷めない様に、やさしく磨いてあげるのがいいでしょう。
歯ブラシを使う時は初めからは口の奥に入れないで、前歯や口の横辺りの歯を軽くこすります。歯の根元もしっかりと!歯の表面に歯垢が付きやすい為、内側よりも表面を重点的に磨いてあげましょう。
【歯の磨き方】
・フォーンズ法(ローリング法)
円を描くようにして、歯と歯茎をみがきます。但し、歯肉溝や歯間の掃除には不十分。
・バス法
歯茎と歯肉溝を掃除するのに最適。力を入れずにホウキで部屋のすみを掃くように細かく左右に動かします。毛先の細いブラシが最適。
長い時間の歯ブラシは犬にとってストレスになります、手短にササッと行って挙げるのがポイント。
おとなしくしていて上手に出来たら、いっぱい褒めてあげる事も忘れずに!褒めてあげることで歯磨きは楽しい事だと言う事を教えてあげましょう!
ポイント③
食事を変える~やわらかいご飯ばかりはダメ!~
子犬の頃からやわらかいものばかり与えていると歯の間に食べ物が付着したままになりやすく、歯垢がたまりやすくなります。
子犬だとまだ心配でやわらかいフードを与えたくなりますが、お腹の調子を見ながら固いフードへ早めに切り替えて行くのも、歯周病予防になります。
またドッグフードをドライフードに変えたら口が臭うようになった・・・と言う飼い主さんもいます。
そんな時は、ドライフードの種類を変えてみると治ると言う事もあります。作られている成分で主にお肉を使っているフードはどうしても臭いが気になるケースも。
また、油分を多く含んでいるドライフードは犬の口の中を酸化させ、口臭の原因になってしまう場合があります。今は無添加のドライフードも出ていますので愛犬にあった質の良いフードを飼い主であるあなたが選択する事も口臭予防の一つですね。
ポイント④
歯磨きグッズでも予防~遊びながら楽しく口臭予防~
歯のブラッシングと合わせて、歯磨きグッズを遊びながら使う事で口臭予防をする事が出来ます。
ロープ状の「歯磨きトイ」を食事の後に与えて遊ばせる事で、デンタルフロスの役割になったり歯磨きガムを噛む事で歯の表面にこびり付いた食べかすを落とすなど、上手に歯磨きグッズを使って愛犬の歯周病を予防してあげましょう。
歯磨きガムは噛む事で歯のケアも出来ますし、ストレス解消にもなりますが注意すべき点があります!それは・・・キシリトール入りガム。
人間には良いとされる成分なのでつい手にに取りたくなりますが、犬にとっては危険な成分なのです。キシリトール0.1g/kgの摂取(例:10kgの犬で成分1gの摂取、5kgの犬で成分0.5gの摂取)であっても、重篤な低血糖や肝障害が起きる危険性があります。
低血糖を引き起こすメカニズムは、キシリトールにより膵臓が間違ってインシュリンを多量に放出する事によります。体の中に十分な糖分が無いのに、過剰のインシュリンが放出される事で血中糖分が下がり過ぎ、低血糖を発症するのです。
人間にとっては良いと言われる成分も、犬にとってはとても危険な成分と言えるので注意してあげましょう。
ポイント⑤
口腔チェック~定期的に行う事が大事~
口臭は歯周病だけでは無く、内科的な病気のサインである事もあります。
肝臓や腎臓が悪い事で口臭がする場合もあるので、定期的な健康診断も大事!動物病院でも歯科検診を行ってくれますし、最近は歯科専門の「犬の歯医者さん」もあります。
老犬になってからでは麻酔を使っての歯石除去はかなりの負担なので若いうちから年に一回位は定期的な口腔チェックをしてあげる事も大事なことといえます。
犬の口臭のほとんどは歯周病からくるものです。日々のブラッシングであなたの可愛い愛犬の口臭を予防してあげましょう!
「でも、歯磨きを超イヤがるんだけど・・・」
たしかにどうしても歯磨きをさせてくれないデリケートな犬も少なくありません。
かといってニオイは気になるし、愛犬の健康上も放置するのは得策ではありません。
そんな時にはいつものドッグフードにふりかけるだけで口臭予防、歯周病改善をサポートしてくれるサプリメントもあります。
歯磨きを嫌がる、歯磨きが上手にできない・・・なんて時にはきっとあなたの心強い味方になってくれるはずですよ^^